栄養学雑誌
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オキアミたん白質の栄養価に関する研究 (第3報)
オキアミ体部分の栄養価の比較
小畠 義樹石黒 紀子印南 敏
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1979 年 37 巻 5 号 p. 237-245

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抄録

南氷洋産オキアミのたん白質の栄養価がその体部分の違いによって差があるかどうかラットによる動物試験と一般成分分析, 及びアミノ酸分析によって比較検討した。試料は全魚体, 頭胸部, 胴部, むき身の4種類で, これらの試料はすべて生オキアミから調製した。結果は次のようであった。
1) 乾物中の粗たん白質含量はむぎ身と胴部の方が全魚体や頭胸部より, 高く, 逆に粗脂肪は全魚体と頭胸部に多かった。
2) 体重増加量, 飼料摂取量, たん白質効率は全魚体と頭胸部に互い差がなく, この2つの試料に対して, むき身は明らかに高い値を示し, また全卵たん白質に近い値となっていた。
3) たん白質の消化吸収率, 生物価は全魚体と頭胸部に比べ胴部とむき身の方が明らかに高い値を示していた。
4) 4種類のオキアミ試料のアミノ酸組成の比較において, むき身と胴部は全魚体及び頭胸部よりも各必須アミノ酸含量が多く, 含硫アミノ酸含量もむき身に最も多かった。
5) オキアミから調製した粗甲殻をカゼイン飼料に添加した場合, カゼインの消化吸収率, 生物価はやや低下した。また粗甲殻試料中の必須アミノ酸含量は非常に低かった。

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