近年、携帯電話等に代表される携帯型電子機器の小型軽量化、高機能化が著しく進んでおり、処理情報量は増加の一途をたどっている。このことから実装部品の動作周波数は年々高くなってきており、それに伴い積層板においても高周波数、高速伝送に対応した低誘電率、低誘電正接の材料に対する要求が高まってきている。また、環境保護意識の高まりから、プリント配線基板の焼却処分時にダイオキシン発生の可能性があるハロゲン系難燃剤の使用が問題視されている。そこで我々はハロゲン系難燃剤を用いずに高い難燃性を示し、低誘電率、低誘電正接を有するハロゲンフリー多層材(ELC-4778GS)の開発を行った。ELC-4778GSは、従来のFR-4材と同様の条件でプレス成形が可能であり、板厚精度の良い多層化が可能である。また、ドリル加工性にも優れている。