エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集
第16回エレクトロニクス実装学術講演大会
選択された号の論文の148件中1~50を表示しています
  • 上谷 純, 高草木 秀夫, 宍戸 紀久雄, 藤巻 升
    p. 1
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
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    高アスペクト比(20以上)のビアの電気銅めっきに於いて、電解及び撹拌の条件を検討することにより、高スローイングパワーが得られる。その取り組みに付いて報告する。
  • 徳永 純一, 津留 豊
    p. 2
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    硫酸酸性浴からの銅電析に際し、ビアフィリングに利用されている各種添加剤が、銅電析の内部応力とその組織に及ぼす影響について調べた。内部応力は歪みゲージを用いる連続測定、電析物の組織はその断面構造の詳細なSEM観察によった。
  • 仲田 和貴, 川原 敦, 西脇 泰二, 本間 英夫
    p. 3
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    従来、ビルドアップ工法において、絶縁樹脂上に導体層である金属皮膜を形成する際の前処理法として、クロム酸や過マンガン酸等の強力な酸化剤による親水化および表面粗化が行われている。しかし、この方法は環境への負荷が大きく、専用の廃液処理工程が必要である。そこで本研究では、紫外線を照射することにより生じる二酸化チタン(アナターゼ型)の強力な酸化力を利用し、従来法の代替となり得る環境に優しい前処理法の検討を行った。その結果、従来法を用いることなく、絶縁樹脂上への官能基の導入が可能であった。さらに、無電解銅めっきにより導電膜を形成したところ、膨れのない皮膜が得られた。
  • 山本 智之, 萩原 謙, 仲田 和貴, 本間 英夫
    p. 4
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    無電解銅めっきは、プリント配線板の作製において必要不可欠なプロセスである。さらに、近年の回路の微細化に伴って、異常析出の抑制ならびに析出皮膜の物性の向上は重要である。特に、クラックの発生要因の中では、めっき浴中に取り込まれた不溶性無機微粒子が考えられる。そこで、我々は異常析出の抑制効果ならびに銅皮膜の物性、特に延性を向上させるため、長時間の無電解銅めっき過程において、不溶性無機微粒子、難溶性塩を連続循環ろ過の適用により除去することを試みた。その結果、未ろ過の皮膜と比べ、得られた銅皮膜は異常析出の抑制ならびに物性の向上が見られた。
  • 秋山 未来, 三浦 修平, 本間 英夫
    p. 5
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、一般的にスルーホールめっきに適応されるハイスロー浴を用いてスルーホール、ビアホール混在型基板に対し、添加剤および電流波形制御による電気銅めっきについて詳細に検討した。はじめに、電気銅めっきを行ったところ、ビアホールにおいては完全なフィリング状態は得られなかった。そこで、電気めっきの初期に高電流を印加することによりビアホール底部からのボトムアップフィリングおよびスルーホールめっきに対して有効であった。また、各種添加剤の吸着挙動をQCM法により検討したところPEGは電流停止状態でも特にCl-存在下で基板に吸着する傾向が認められ、高重合度のPEGほど吸着量が増大した。
  • 近藤 和夫, 島田 久美子, 田中 善之助
    p. 6
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    電解銅箔は、fcc構造の(100)上でマクロステップの沿面成長により成長する。ゼラチンのみを加えた電解銅箔は(111)配向であり、三角錐型の結晶である。またCl-のみ、およびゼラチンとCl-を加えた電解銅箔は(110)配向であり、三角柱型の結晶である。いずれにおいても(100)上で成長しているマクロステップが存在する。電解銅箔の沿面成長方向は、断面、表面粗さと一致した。添加剤であるCl-は、電解銅箔の配向性を(111)から(110)へと変化させる。銅(100)単結晶上で、Cl-の優先配向による三角柱型結晶の析出を確認した。またこのことは、分極中のCl-の促進効果と対応した。
  • 近藤 和夫, 小寺 民恵, 田中 善之助
    p. 7
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    電気めっきではカソード端部で電流が集中するため、めっき膜厚の均一化が必要である。本報告ではカソード外周部分に微小高さの突起電極を形成する簡便な方法により、めっき膜厚の均一化を図った。電解槽を模擬した計算モデルにおいて1.0%以下の極めて均一な膜厚分布を達成できたので報告する。突起電極の一部を絶縁体で被覆し、突起電極高さとその絶縁体被覆率とを変化させることにより、カソード端部のめっき膜厚は均一化した。突起電極が高いと突起電極近傍の等電位線はカソードと平行になり、カソード上の電流密度分布が均一化する。また突起電極上の絶縁体の存在により、突起電極に電流線が分岐する。この分岐によりカソード上の電流密度分布がさらに均一化する。
  • 津留 豊, 池田 智美
    p. 8
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、浴pHおよびコロイド状水酸化物がコバルトめっき膜のひずみとその構造に及ぼす影響について検討した。めっき膜ひずみは、厚み0.6mmの銅板の裏面に歪みゲージを貼った電極(縦25mm×横8mm)を用いて測定した。その結果, 以下のことが明らかになった。めっき膜のX線回折, 表面形態, それらによる膜ひずみの変化から, コバルトとともに共析した水素が, めっき膜の引張応力形成に寄与することが示唆された。つまり, 共析水素がめっき膜から速やかに脱離することで, めっき膜はfccからhcpへの構造変化が生じ、膜に引張応力がもたらされる。pH1.6の浴で生じる大きな引張ひずみは, PR電解法(i(c)=−6.0A/dm2, i(a)=+2.0A/dm2, T(c)=T(a)=0.5s)を適用することで, 電流密度−2.0A/dm2での直流電解の40%にまで低減できる。
  • 田代 雄彦, 中里 純一, 山本 誠二, 本間 英夫
    p. 9
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    一般的に, 無電解ニッケルめっき膜のはんだ濡れ性やボンディング性は, ニッケルめっき膜中のリン含有率に大きな影響を受ける。本報ではめっき初期および後続の定常期における無電解ニッケルめっき膜のリンの分布状態について報告する。EPMA測定の結果から, 初期におけるめっき膜中のリン含有率は, 後続の定常期のめっき膜より, 高い値を示すことが分かった。さらに, GDOES, AESおよびESCA測定の結果から, 無電解NiPおよび電析NiPめっき膜の最表面には, 共にリンリッチ層が形成されていることを確認した。また, 約20-40nmのリンリッチ層は, 下地素材, 前処理工程およびめっき膜の表面形態が変化しても存在することを確認した。
  • 笠原 将嘉, 山本 誠二, 西脇 泰二, 田代 雄彦, 本間 英夫
    p. 10
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では, ヒドラジンと次亜リン酸の2種類の還元剤を用いて, 銅上に直接成膜の可能な無電解ニッケルめっき浴を開発した。さらに, L/S30μmのBGA基板に対する選択析出性の評価も行った。めっき浴の検討を種々行った結果, 次亜リン酸濃度の増加に伴い, 中性および酸性領域においても, 銅上に直接無電解ニッケルめっきが進行することを見出した。また, 選択析出性の検討を行った結果, 浴pH5∼9のめっき浴において, 析出反応に至るまでの反応誘導期に差はあるが, 全てのめっき浴で良好な選択析出性を示すことを確認した。
  • 板橋 武之, 赤星 晴夫, 兼元 大, 飯田 正, 西村 尚樹, 川崎 淳一
    p. 11
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    ホルマリンフリー厚付け無電解銅めっき技術の開発を目的に、グリオキシル酸を還元剤とした無電解銅めっき液で、グリオキシル酸中の不純物とめっき特性の関係を検討した。その結果、グリオキシル酸中の不純物濃度を制御することで、スルーホール接続信頼性が確保できることがわかった。グリオキシル酸中の不純物量を抑制した場合、得られるめっき特性はホルマリンを用いた場合と同等である。
  • 金 東賢, 小幡 恵吾, 武内 孝夫, 縄舟 秀美
    p. 12
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    最近の電子部品の高密度実装化、狭ピッチ化に伴い回路の微細化および電気的に独立した部分への無電解金めっきの必要性が増している。無電解金めっき浴として最も広く使用されてきたシアン化金塩浴は非常に毒性が強く、作業環境および管理上の問題があり、また、この種類の多くは高いpHで使用されることから高密度回路のマスキングに使用されているレジストを侵すという大きい欠点がある。本研究では環境に優しく、安定性が優れた中性浴の必要性からアルキルホスフィンを錯化剤とする置換型無電解金めっき浴を開発した。Tris(3-Hydroxypropyl)phosphine(T3HPP)を第1錯化剤とし、チオ尿素が第2錯化剤として添加された。ここでは、T3HPPを錯化剤とする置換型ノンシアン金めっき浴における第2錯化剤の選定、浴の安定性および金めっき皮膜のはんだ付け性などについて検討した。置換型ノンシアン無電解金めっき浴の最適な浴組成は塩化金酸0.01mol/l、T3HPP 0.015mol/l、チオ尿素0.20mol/lおよびリン酸二水素カリウム0.07mol/lである。その他に基板からの銅イオンの溶解防止、浴安定性の向上などの目的でベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、カテコールなどが添加される。開発されためっき浴は、広い範囲のpH領域で使用でき、下地から溶解するニッケル、または銅イオンの混入に対しても安定性を示すとともに、pH7.0、80°Cのめっき条件において約0.06μm/30minの析出速度で、良好なはんだ付け性を示す金めっき皮膜が得られた。
  • 藤田 広明, 田邉 貴弘, 熊倉 俊寿
    p. 13
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    多層プリント配線板に使用されるビルドアップ用樹脂付き銅箔は、高耐熱性、低熱膨張性、低誘電率などの硬化物特性とともに、成形時の絶縁層厚の確保、均一性や内層回路埋め込み性といった成形性を十分に満足する必要がある。これまで、樹脂付き銅箔の成形条件の決定には、昇温速度、温度プロファイル、圧力等の条件を試行錯誤的に決定する要素が多々あった。我々は、この樹脂付き銅箔の成形条件確立に品質工学のパラメータ設計手法を適用し、要因効果図に基づき効率的に成形条件を最適化することを目指した。
  • 伊藤 彰二, 岡本 誠裕, 樋口 令史, 中尾 知
    p. 14
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    我々はInner Via Hole(IVH)を有する2種類の多層配線板を開発した。この多層配線板の絶縁層と接着層はポリイミドで形成されている。2種類の配線板の違いはそのIVH構造にあるが、両構造ともに導電性ペーストと銅回路の接合性を改善するために設計されている。3層構造の上記多層配線板の場合、配線板を構成する各層で、それらの積層工程前後において反りや曲がりが生じることはなかった。また、これらの各単層は他の回路基板表面への接着も可能である。
  • 高山 陽介, 赤尾 伝, 足立 輝彦, 森 徹, 外村 正一郎
    p. 15
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    ドライバーIC用のフリップチップパッケージとして、従来TAB(Tape Automated Bonding)が使用されてきた。しかし、高精細化や多機能化に伴い、より広幅でフライングリード構造を有しないCOF(Chip On Film)が注目されている。パッケージ基板のパターン形成法としては、従来TABは液状レジスト、FPC(フレキシブル配線板)はドライフィルムレジスト(以下DFR)が用いられてきた。今後のCOFの採用拡大に伴い、TABとFPCの境界が狭まることが予想される。本発表では、開発品の特性とこれを用いたサブトラクティブ工法(エッチング法)によるファインパターン形成についての検討結果を報告する。
  • 米田 文彦
    p. 16
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    マスクレス露光の中でもLDI(レーザーダイレクトイメージング)はプリント基板製造における露光工程を十分に担える実用性とメリットを備えている。そこで、LDIの波長域による区分、PCB業界での実績や、LDIをとりまく環境、特に重要であると思われるレジストに関して触れる。また、LDIの導入は数々のメリット(コスト削減、短納期化、位置精度向上)及び、位置精度向上から歩留りや外観検査装置に与える影響に関しても述べている。さらに、LDIの適応プロセスや使用上、導入効果計算時の注意点に関しても説明する。
  • 橋本 修
    p. 17
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    電波吸収材は、筐体内の電波環境改善や伝送線路からの電磁波の不要輻射を抑圧する手段として有効である。この場合、従来の遠方電磁界に対する吸収とは異なり、近傍電磁界を対象とするため、効果的な吸収特性を得るためには、電磁界シミュレーション技術や近傍電磁界の計測技術、さらには材料の開発などさまざまな技術課題を克服する必要がある。本発表では、これらの技術のうち、筐体内やストリップ線路に電波吸収材を配置した場合や携帯電話本体に磁性材を配置した場合について、電磁界シミュレーション技術(FDTD法)や実験を通じて、電波吸収材の効果を検討した例について紹介した。
  • 深沢 徹, 牧野 滋
    p. 18
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    携帯電話等の無線端末では、端末のアンテナと回路部の線路の結合により生じる不具合を解消するため、回路部をシールドケースにて覆うが、機構上の理由によりシールドケースと回路の地導体の間には部分的に間隙のある構造となる。本報告では放射波源としてシールドケース上に設置されたアンテナを仮定し、無線端末を模擬したモデルに対し、これら間隙を介して生じるシールドケース内の回路と外部のアンテナとの結合量の計算を行う。次に、間隙部の分割数、線路の位置、高さ、アンテナ長と上記結合量の関係を明らかにし、結合を小さくする方法について検討を行う。
  • 山谷 英潤, 越地 耕二
    p. 19
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    小型·薄型·軽量化が進む各種電子機器のアンテナ部として多くの平面アンテナが利用されている。本研究では、スパイラルスロットアンテナをプリント基板上に形成することを提案している。今回は、誘電率の高い基板を用いることにより利得·サイドローブ等の改善を試みた。解析の結果、利得の最大値は3dB近く増加し、サイドローブレベルは−20dB以下に改善されることが確認された。また、薄型化についても検討したところ基板を薄くすると利得のピークが高い周波数にシフトすることがわかった。
  • 橋 大輔, 越地 耕二
    p. 20
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    移動体通信では、使用するアンテナや周波数、変調方式が異なるため、ハードウェアがいくつも必要となる。そのため、これらの無線機能をソフトウェア化することにより、1つのシステムで複数の方式をまかなうソフトウェア無線という概念がある。そこで、本研究では、ソフトウェア無線用のアンテナとして、広帯域で円偏波対応の等角スパイラルアンテナを提案している。今回、単一の等角スパイラルアンテナのスパイラルパターンに関して考慮した上で、アレイ化の配置について検討した。その結果、同方向配置にアレイ化することにより、単一素子の良い点を保ちつつ、利得、軸比ともに向上させることができた。
  • 白石 信二, 菊池 浩一
    p. 21
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    基板上で実際見受けられる代表的なミアンダ形状それぞれの不要輻射についての測定結果を報告する。ミアンダ配線は、配線の直線長さに共振した周波数の放射EMIが強く測定された。最も放射EMIが少ないパターン形状は、パターンの占有面積が大きく実際に用いることが出来る場面は少ないと思われる。ミアンダ部分はなるべく散在させて、直線部分の寸法を小さく分散することが望まれる。
  • 夏目 康平, 八木沢 通, 越地 耕二
    p. 22
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    昨今の電子機器の急速な高性能化·処理速度の高速化傾向に伴い、実装設計という早期の段階からより品質を向上させる効果的なEMC対策が求められている。EMCに対応するためには、プリント回路から発生する電磁放射を正しく評価し、効果的に抑制する技術を獲得することが重要となる。我々はこれまで、多層基板の上下の層をビア(スルーホール)により電気的に層間接続したモデルを提案し、外部への電磁放射の影響を評価·検討してきた。ここでは、高密度配線を想定し開口の形状に対するクロストークおよび電磁放射の関係を比較·検討した。その結果、開口の形状は従来のスリットより円の方が効果的であることが確認された。
  • 椛山 英樹, 伊神 眞一
    p. 23
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    現在、製品等に搭載されるプリント基板の多くは内層にグラウンド面、電源面などの平行に対向するプレーンを持つ。本研究では、平行平板の共振特性について、単純矩形の特性を製品内に一般に見られる複雑な形状に拡張するため、電磁界シミュレータによる計算、および実験を用いた解析結果、および理論的考察を報告する。
  • 原田 高志, 矢口 貴宏, 涌井 章, 恵谷 誠至, 栗山 敏秀
    p. 24
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    電源-グランド両プレーンで構成された電源供給系ではその共振周波数においてレベルの高い不要電磁波放射を発生する。本報告では電源供給系を2次元等価回路モデルであらわすことにより、回路シミュレータを用いて同共振を解析できることを示す。さらに、この共振をコントロールすることにより、放射を抑制できることを示す。
  • 芳賀 知, 中野 健, 橋本 修
    p. 25
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    多層プリント板では、電源-グラウンド層の共振から発生する不要輻射が支配的である。本稿では、電源-グラウンド層が励振されるメカニズムを確認した後、効果的な不要輻射低減について検討した。多層プリント板では電源-グラウンド層の両方と層構成、終端、貫通配線ビアにより電源、グラウンド層の両方に結合があれば、電源-グラウンド層が励振され、大きな不要輻射が発生することを確認した。これに対して電源-グラウンド層を対称化した層構成とすることで不要輻射は低減されるが、さらに二つのグラウンド層の端部を接続することにより、全ての結合から発生する電源-グラウンド層の共振による輻射を、効果的に抑制できることを示した。
  • 八木沢 通, 越地 耕二
    p. 26
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    近年、電子機器は動作周波数の高速化により、その性能は著しく向上し、信号成分の周波数帯域を高周波にまで広げ、電子機器からの不要電磁放射を生じやすくしている。LSI等により生じる高調波ノイズは、電源線路に伝わり配線をアンテナとして電磁妨害波(EMI)を発生させる。このことを防ぐには、LSI等の回路への直流電力供給を妨げることなしに高周波電力を遮断するフィルタが必要となる。ここでは、ストリップ線路を用いた電源デカップリング素子の、形状変化に対する特性をTLM法を用い解析、検討を行った。その結果、断面形状で決まるインピーダンス不整合と内部の導体厚を変化することで、一様に厚くしたモデルよりも、高い減衰特性を示す周波数帯のあることが確認された。
  • 白石 信二, 伊藤 健一
    p. 27
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    コンデンサはESL(equivalent series inductance=等価直列インダクタンス)により、共振周波数以上の周波数に於いてインピーダンスが増加していく。その為にノイズ対策にコンデンサを追加する場合、カットアンドトライになる事が多い。本報告では、コンデンサ容量とその共振周波数を2重表記することで、EMI対策がよりやり易くなる事を報告する。自己共振周波数を明記することで、「周波数特性の善し悪し」や「問題となっている周波数に効く可能性」が型番を観ただけで簡単に分かる。実際の周波数特性は、基板上パターンの特性を加味する必要があるので、実際の共振周波数は表示周波数よりも低く(ESLが高く)なる。また、静電容量と自己共振周波数が分かると、共振周波数特性表が簡単に作成できる事を説明する。
  • 八木 貴弘, 小林 剛, 塩坪 直利, 高草木 秀夫
    p. 28
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    プリント配線板上での高速信号伝送(数 GHz)の実現にあたり、伝送路の構成要素であるパターン、ビアの中からビアの伝送特性に着目し、ビアでのインピーダンス不整合の影響を検証すると共に、プリント配線板上でビアを含めた線路全体のインピーダンスコントロール実現の検討を行う。
  • 小林 俊介, 山室 守広, 中野 英樹, 越地 耕二
    p. 29
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    プリント回路を製作する上で、信号分配等を行うために伝送線路の分岐は回路の重要な構成要素であるが、コプレーナ線路(CPW)における分岐は、信号導体の分岐と同時に接地導体も分断されてしまうため、伝送特性に大きな影響を与える。そこで、CPWのT字分岐の伝送特性について検討を行った。その結果、透過特性に一定の周波数間隔で落ち込みが発生することが分かり、その原因となる両スロット間の行路差に対して、依存性の高い部分を発見した。また、この部分の線路形状を変化させることで落ち込み周波数を高周波へ移動させ、伝送特性が改善できることも確認した。
  • 荻野 智紀, 作左部 剛視, 高橋 丈博, 澁谷 昇
    p. 30
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    従来の時間領域の測定方法であるTDR法を改良し、正弦波を用いて、特性インピーダンスの周波数依存性を測定する方法を考案し、実験を行った。5mのセミリジットケーブルと28cmのマイクロストリップ線路で測定を行った結果、長い線路では、特性インピーダンスの値はほぼ一定であった。短い線路では、特性インピーダンスは50Ωの周辺で大きく変動していた。この原因として、配線長が短いため、測定に必要な正弦波のサイクルが少なく、重なった波形を目視で正確に分離することが出来ないためと考えられる。広帯域オシロスコープ、高速スイッチングICを使うことにより、正弦波を用いたTDR法により高周波の特性インピーダンスを測定することが可能であるという見通しを得た。
  • 島先 敏貴, 白鳥 悦弘, 増田 則夫, 玉置 尚哉, 安道 徳昭, 小林 勝治
    p. 31
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    筆者らはプリント基板などで頻繁に使用されているマイクロストリップ型の配線について, 非接触で高周波電流を測定する方法を開発, LSIのモデリングやプリント基板配線の設計を行うために利用してきた。しかし, プローブを十分に近接できない場合や著しく配線の密度が上がる場合などにおいては, 隣接配線による磁界の影響を受ける場合もある。特にグランド平板を持たない配線では, マイクロストリップ型に比べ電磁界が広範囲に分布するため、空間分解能を向上させて電流を同定する処理が必要となる場合も出てくる。そこで今回, コプレナー型の配線について隣接配線の影響を考慮した電流変換係数を提案し, 磁界プローブを用いた非接触での高周波電流計測に適用した。電圧プローブによる電流値と400MHz以下の周波数帯で比較したところ, 実測値の差は1.5dBよりも小さかった。また, 線間が狭くかつ線幅が広くなるほど電圧プローブによる電流値との差が大きくなることが分かった。
  • 小林 充, 伊坪 徳宏
    p. 32
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    ワイヤーボンデイング方式のパッケージ(BGA)とフリチップ方式のビルドアップ構造をもつパッケージ(B/U-PGA)の2種類のICパッケージについて, ライフサイクルアセスメント(LCA)を行った。LCAは, インベントリ分析, 影響評価(分類化, 特性化)までは必ず行わなければならないが, 本稿ではさらに, 特性化から, 正規化, 重み付け, 統合化まで行った。その結果, BGAと比べてB/U-PGAは, 環境負荷の低減されたパッケージであることがわかった。
  • 上村 力也, 近藤 宏司, 山田 紳月, 榧場 正男
    p. 33
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    新規に開発したPALAP基板(絶縁材料に熱可塑性樹脂、層間接続材料に純金属を用いた一括積層多層基板)を用いて、配線金属材料のみならず、従来リサイクルが困難で、焼却しサーマルリサイクルするかあるいは産業廃棄物として埋め立てざるを得なかった絶縁樹脂材料についてもマテリアルリサイクルが可能であることを確認した。
  • 芳我 基治, 金 槿誅, 菅沼 克昭
    p. 34
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    表面実装部品はんだ付けにおける凝固では, リードの材質(42アロイ, Cu)で冷却速度が異なり, 凝固欠陥の生成に影響が出ると予想される.本研究では, 従来の表面実装部品への鉛フリーはんだの適応性について凝固過程から検討した.はんだ付け部の濡れ上がり及び凝固過程をその場観察する.凝固後の断面組織と観察との対応を行う.また凝固シミュレーションを行うことにより, SOPリード及びCuランド間における鉛フリーはんだの凝固過程と凝固欠陥生成過程の関連を検討する.
  • 長尾 敏光, 藤原 裕, 榎本 英彦, 星加 洋
    p. 35
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
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    複合めっき法によるSn?Ag合金めっきまたは酸性浴からのSnめっきをはんだ接合部に施し, さらに下地Niめっきを施した場合と施さない場合について, Sn?3.5Agはんだの接合強度を比較した。これらのめっきを施した試料を高湿環境に暴露した後にはんだ接合した場合の接合強度低下, およびはんだ接合後の高温環境への暴露による接合強度低下をめっきの種類ごとに比較し, 接合界面の微細組織と関連づけた。
  • 小松 出, 立石 浩史, 小川 英紀, 山本 展大, 高島 幸夫
    p. 36
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    近年各種鉛フリーはんだの採用が活発化しており、Sn-Zn系はんだの採用も広がっている。他の組成に比べSn-Zn系はんだは現行はんだに最も近い融点を持ち、現行と同程度の温度プロファイルで実装可能なため潜在的な期待は大きい。しかし、接合信頼性に関するデータは少なく、特に、近く採用が拡大される鉛フリー部品との信頼性評価に関するデータは知られていない。Sn-8Zn-3Biはんだを用い、鉛フリーめっきとして採用が期待されるSn、Sn-Ag、Sn-Biめっき処理をしたリード部品を実装し、長期接合信頼性を評価した結果、いずれの鉛フリーめっきも現行のSn-Pbめっきよりも優れていた。中でも、Snめっきが最も信頼性が高かった。
  • 田辺 一彦
    p. 37
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    Sn-Ag-Cu系の鉛フリーはんだで発生するランド剥離現象について、銀の含有量を変えることによってクリープ特性と融点が異なる2種のはんだを用いてランド剥離発生率を実験した結果、クリープ特性より熱膨張係数の方が支配的要因であると思われる結果となった。またはんだ凝固時から常温までのシミュレーションを行ったところ約180°Cでランド先端部の応力が最大を示した。
  • 竹本 正, 李 明雨, 上谷 孝司, 山崎 守男, 玉 正煥
    p. 38
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    鉛フリーはんだは金属の溶解速度が従来のSn-Pb共晶はんだに比べて大きい。手はんだ付用はんだこて先チップは銅に鉄めっきを施しているが、その、損傷が大きいことが懸念される。そこで、各種はんだを用いてはんだこて先の耐久性を調べた。その結果、鉛フリーはんだはSn-Pb共晶はんだに比べて鉄めっきの損傷が大きいことがわかった。損傷は温度上昇につれて大きくなる。本研究ではその低減策を検討した結果について報告する。
  • 杉村 貴弘, 山下 宗哲, 中田 昌幸, 山口 俊郎, 井上 雅博, 菅沼 克昭
    p. 39
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    導電性接着剤は, 鉛含有はんだ代替材料の一つとして大きく期待されているが, 信頼性に大きく影響する熱的特性や力学的物性に関しては、未だに十分な知見が得られていない.本研究では, 導電性接着剤の設計基準を確立させることを目的に, 導電性接着剤の熱的及び力学的諸性質を複合材料の考え方から解析する.具体的には, Cu-エポキシ系接着剤を作製し, 金属粒子の性状を変化させ, 熱伝導, 熱膨張などの物性測定を行い, 組織や複合化理論と対応させる.
  • 吉澤 賢一, 沖中 裕, 本間 敬之, 逢坂 哲彌, 塚本 健人
    p. 40
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    マイクロリレーの電気接点材料には一般に硬質金めっきが使用されている. この種の接点は何万回もの開閉を行うと硬質金めっき膜同士が粘着を起し開離不能を起す可能性があることが知られている.そこで, 種々の硬質金めっき(ニッケル硬質金(NiHG), コバルト硬質金(CoHG), アディティブフリー硬質金(AFHG)及びニッケル·金合金(AuNi合金))を施した電気接点に接触荷重を印加した状態で直線往復摺動させ、摺動後の接触抵抗値及び粘着力を測定した.その結果, 金めっき膜の硬度が高いもの同士や硬度に大きな差がある接点の組み合わせ, 金表面のラフネスや摩擦係数が小さいもの同士の組み合わせでは粘着力は極めて小さいことを見出した.更に金めっき膜の熱安定性の検討も行ったところNiHGとAFHGは加熱処理を行った後も、比較的低い接触荷重でも安定した接触抵抗特性が得られることが判明した.
  • 渡辺 秀人, 伊澤 和彦, 山本 智之, 本間 英夫
    p. 41
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    近年、はんだ固定強度に及ぼす無電解ニッケル-置換金めっきプロセスの影響が盛んに研究されている。一般に、これら報告は、主にはんだ接合後のはんだ-基板間におけるリン分布状態について検討されている。本報は、無電解ニッケルめっき後、置換金めっき後のリン分布状態に着目し、リン分布状態とはんだ固定強度の関係を検討した。その結果、下記の結論を得た。無電解ニッケルめっき工程で、リンリッチ層が形成することが判った。リンリッチ層の厚さはリン含有率に依存しないことが判った。リンリッチ層は置換金めっき工程で差異が生じることが判った。
  • 根本 義彦, 冨田 至洋, 高橋 健司
    p. 42
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    微細フリップチップ接合への適用を前提に, Cu上の無電解Snめっき皮膜の微視的な性質について評価した。まずSEM, およびXRDで下地Cuと無電解Sn皮膜間の化合物層を解析した。めっき後初期にはη-Cu6Sn5のピークが存在し, 150°C15分加熱後にはη-Cu6Sn5に加えε-Cu3Snのピークがあり, Sn層がほぼ消失していた。さらにTEMによる解析を行い、初期界面のη-Cu6Sn5はEDから確認された。Cu上の無電解Snめっきでは, 初期に金属間化合物層が形成され, 純Sn層が薄くなり, 接合時の予熱で拡散が進行し純Sn層の消失が加速すると考えられる。今後の課題は無電解めっきによる下地との拡散におけるメカニズムの解明であり、同方式を用いた接合プロセスの可能性の検証である。本研究はASETがNEDOから委託されて実施した。
  • 山崎 博司, 長谷川 峰快, 馬場 俊和, 谷川 聡
    p. 43
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    ブラインドビア構造を有する多層FPC(Flexible Printed Circuit)を開発した。本多層FPCは、4層構造においても、厚み0.2mmと非常に薄く、任意に屈曲部を設計できることが特徴である。ビア径100umφ、各層微細配線L/S=50/50umを確保しており、高密度な配線引き回しに対応できる。ビア加工には、長年培ったレーザー技術を導入するとともに、生産性向上を考慮して、加工性に優れた層間材料(接着剤)を開発した。また、接着材自身の流動性を制御することにより、連続ラミネート化に対応、全工程を長尺プロセス(Roll to Roll)により生産可能とした。
  • 中村 圭, 馬場 俊和, 福岡 孝博, 谷川 聡
    p. 44
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    新規はんだ接続技術を用いた一括積層型多層FPC(Flexible Printed Circuit)を開発した。本回路基板は、PTH(Plated Through Hole)により表裏回路層が電気的に接続された両面FPCを、はんだ粉末/接着剤を用いて積層を行うことにより、多層化を行うという試みである。予め微細配線を有した両面FPCを一括積層することにより、全層高密度化はもとより、ユニット生産、工程数削減が可能となる。また、任意に屈曲部が形成できると同時に、6層部においても、厚み0.25mm以下を実現している。層間に用いる接着剤の流動性制御とプロセスに適合したペースト材料開発が、本基板形成のキーテクノロジーといえる。
  • 名越 俊昌, 嶋田 修, 鈴木 和久
    p. 45
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    挟ピッチ化に対応したはんだバンプ形成法を開発した。工程を以下に示す。(1)バンプ形成体にマスク状治具を接着剤で貼り付ける。(2)ソルダペーストを印刷する。(3)押さえ板を印刷面に載置しリフローする。(4)治具を取り外し、再度リフローした後フラックスを洗浄する。本法は版離れ工程がないためダレやマスク残りがない。そのため、治具の厚みを増すことではんだ供給量を増やすことができ、挟ピッチでも高さのあるバンプを形成することができる。治具は材質をバンプ形成体の熱膨張に合わせること、表面のはんだ濡れ性を低くすることが重要である。諸条件を最適化後、0.15∼0.5mmピッチにおいて高さのあるバンプを精度良く形成することができた。
  • 金子 公寿, 下田 将義, 鴨志田 孝, 岸 郁朗, 松村 慶一
    p. 46
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    表面実装部品のはんだ付けにおいて、メタルマスク、クリームはんだ印刷、実装、リフロー温度等、製造条件の設定によっては不良が発生する場合がある。製造現場で発生する主な不良の原因および対策が報告されているが、不良を制御するための製造条件を確率的に推定したものはない。本報告では、リフロー工程における抵抗およびコンデンサ部品のマンハッタン不良現象について、製造条件のバラツキを考慮した不良率の推定について報告する。
  • 庄司 辰也, 山本 健一, 梶原 良一, 守田 俊章, 佐藤 光司, 伊達 正芳
    p. 47
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    SnめっきCuパッドにAg, Cu量を変化させたSn-Ag-Cu系はんだバンプを形成し, 常温プル試験による接続強度や, バンプ衝撃せん断試験(マイクロショット試験)によるバンプの耐衝撃強度を調べた.リフロー初期における常温プル試験では, 3Ag系は1Ag系よりも接合界面におけるCu-Sn反応層で破断しやすい.バンプ衝撃せん断試験の耐衝撃強度では, リフロー初期でSn-1Ag-0.5Cu, Sn-3Ag-0.5Cuが優れるが, 125°C500h高温放置後で大きく低下する.試験後破面/断面解析の結果, Cu-Sn拡散によってCu/Cu-Sn反応層界面のボイドが成長し, 強度低下の原因となっていることがわかった.
  • 菊 亮一, 菊地 克弥, 仲川 博, 所 和彦, 川邊 潮, 青柳 昌宏
    p. 48
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    我々は、超伝導集積回路チップの高速信号伝送用実装技術として、フリップチップ接続法に着目し研究を行っている。本講演では、Pb/In超伝導バンプを使ったフリップチップ接続法について、実験とシミュレーションによって評価した結果を報告する。制御方法の違いによる接合強度の比較をシェアー試験によって行ったところシリンダー制御方法による接合強度は平均0.865kgf、サーボ制御方式は0.795kgfおよび0.495kgfであった。このことから、一定荷重での接続方式の方がより強い接合強度を得られることが解った。また、室温と液体ヘリウム4.2K環境の熱サイクル特性を評価したところ、50回経過後の超伝導電流最大値が1.8A→0.8Aと低下が確認された。断線していないため、熱膨張の繰り返しによるバンプ部の劣化と考えられる。高速信号伝送特性についてはTLM法を用いた電磁界解析シミュレーションによって超伝導バンプ接合部モデルを作成し解析を行った。その結果伝達係数S21が周波数500GHzにおいても10%の減少に留まることから、バンプ部のインダクタンスの影響が少なく、ピコ秒レベルの高速な信号を伝達するのに十分な性能をもつことを明らかにした。
  • 木村 直, 石川 治男, 大山 千鶴子, 小日向 茂
    p. 49
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    Ag等の金属粉をエポキシ樹脂を主成分とするバインダーに分散させた導電性樹脂ペーストの高周波領域での使用は、従来困難と考えられていた。今回、導電性樹脂ペーストを用いて伝送線路を形成し、ネットワークアナライザによる20GHzまでの伝送特性を求めた。導電性樹脂ペーストが、18GHzまでの伝送線路材料として使用できる可能性を得たので報告する。
  • 武田 修
    p. 50
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/10
    会議録・要旨集 フリー
    導電性接着剤がはんだ代替の接続材料として期待されているが、市場における認知度合い、その採用状況、問題点などは殆ど知られていない。エレクトロニクス実装学会のマイクロ接続技術研究会ではこれらの点を明かにするために2回のアンケート調査を行った。その結果、導電性接着剤ははんだ代替を意識して採用されているのではなく、導電性接着剤の特徴を生かした形ではんだでは難しい部分に既に幅広く採用されていることが判明した。一方、特性、評価方法などに関し得られる情報が少なく、十分理解されてないまま使用、検討されているという実態も明かになった。導電性接着剤の普及のためには、材料供給メーカー、装置メーカー、ユーザーの恒常的な連携、協議の場が必要である。
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