電気泳動
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総説
エクソソームを標的とした新しい臨床検査
植田 幸嗣
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2017 年 61 巻 2 号 p. 65-68

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抄録

エクソソームはあらゆる細胞が産生する微小分泌小胞であり,産生元細胞の分子プロファイルを保持しつつ様々な体液から検出される.例えばある固形腫瘍由来エクソソームを血液や尿から回収,分析することで,生検を行わずとも癌の存在や分子特性を知ることができる.近年我々はanti-CD9 MSIA tip,ExoTrapスピンカラム,EVSecond L70カラムといった高純度エクソソーム精製ツールを作成し,様々なエクソソームプロテオミクス解析を実施してきた.ここではこれら新しいツールと従来法の技術的比較とともに,肺癌早期診断バイオマーカーの開発を行った研究,胃癌患者血清エクソソームからピロリ菌由来病原タンパク質群を検出した研究などを実例として紹介する.我々の研究を含むエクソソームのオミクス解析が急速に進展しており,革新的なエクソソーム診断薬,治療薬,DDSが臨床に実装されることが期待される.

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© 2017 日本電気泳動学会
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