沿岸海洋研究
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西九州・大村湾の貧酸素水塊形成期における堆積物微生物群集呼吸の動態
森 郁晃近藤 竜二梅澤 有松岡 數充須﨑 寛和中田 英昭和田 実
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2015 年 53 巻 1 号 p. 87-95

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抄録
大村湾の貧酸素水塊形成・維持に関与する堆積物の微生物群集呼吸の動態を明らかにするために,2011年5月から12月にかけて水温・塩分・クロロフィルa・溶存酸素濃度(DO)を観測するとともにテトラゾリウム化合物の還元活性を指 標としたin vivo ETSA により潜在的な堆積物酸素消費速度の測定を行った.この手法によって見積もられた全酸素消費速度(Whole Oxygen Consumption Rate ; WOCR)のうち,嫌気性の硫酸還元細菌の呼吸活動がもたらす還元物質等による酸素消費,すなわち化学的酸素消費速度(Chemical Oxygen Consumption Rate ; COCR)の占める割合は高く(平均72%),貧酸素水塊が湾中央部底層に発達する7月から上昇し,8月に最大値を示した.貧酸素水塊形成期の底層DO(mg L-1)は,WOCR 及びCOCR と負の相関を示し(WOCR; r=-0.95,p=0.05,COCR; r=-0.97,p=0.03,n=4),貧酸素水塊形成期の底層DO 低下によって,嫌気的な有機物分解の進行に伴い硫化物が蓄積していた可能性が強く示唆された.また,WOCR とCOCR は約1月前の観測で得られたクロロフィルa の水深0-20m 間の積算値と正の相関を示し(WOCR ;r=0.84,p=0.07,COCR; r=0.89,p=0.04,n=5),堆積物微生物群集が利用可能な呼吸基質量の時空間的な変動によって制御されている可能性が示唆された
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© 2015 日本海洋学会 沿岸海洋研究会
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