嚥下医学
Online ISSN : 2760-246X
Print ISSN : 2186-3199
原著
内視鏡下輪状咽頭筋切除術が有効であった高齢者封入体筋炎例
孔 憲和馬場 洋徳岩井 玄樹太田 淳前川 和也髙嶋 沙緒里大橋 瑠子井上 誠香取 幸夫堀井 新
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2025 年 14 巻 2 号 p. 202-210

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抄録
症例は82歳女性.当科初診4年前に近医脳神経内科にて封入体筋炎と診断された.2年半前から嚥下困難感を自覚しバルーン拡張法が開始された.しかし年々バルーン拡張法の効果が減弱し,負担や苦痛も増してきたため,嚥下機能改善手術の検討目的に当科紹介となった.封入体筋炎による食道入口部開大障害を中心とした嚥下障害と考えられたことや頸部外切開を希望しなかったこと,後期高齢者に対しての侵襲性を考慮し,内視鏡下輪状咽頭筋切除術を施行した.術後合併症なく経過し,術後7 日目から経口摂取を再開した.手術後には,バルーン拡張法は不要となり,food intake level scale(FILS)は術前Level 8から術後Level 9へと改善した.封入体筋炎による嚥下機能障害では,後期高齢者症例であっても,内視鏡下輪状咽頭筋切除術は低侵襲かつ有効な治療法と考えられた.
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© 2025 日本嚥下医学会
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