抄録
本研究では,デジタル・情報活用能力の測定を目指した中高生版CBT「Pプラス(株式会社ベネッセコーポレーション)」を開発し,これに解答した大学生の情報活用能力に関する学習経験の度合いと日常的なコンピュータ活用,正答率の関係性について明らかにすることを目的とした。大学生(60 名)は,1人1台タブレット端末環境で「Pプラス」に解答し,その後,情報活用能力に関する学習経験などの質問紙調査に回答した。分析の結果,情報モラル・セキュリティの正答率が全体的に高く, コンピューティングの正答率が全体的に低いことが分かった。また,高校生版の「Pプラス」に解答した学生は,学校外でコンピュータを利用しているという頻度と,情報デザインおよびデータサイエ ンスの正答率との相関関係が認められたため,学校外でのコンピュータ利用の重要性が示唆された。