抄録
自然発症てんかんラット (SER; zi/zi, tm/tm) の外的刺激に対する感受性について, その親タイプ動物である突然変異体のtremor (tm/tm) とzitter (zi/zi) ならびにKyo: Wistar系とF344/N系の各ラットを対照として検討した。接触, 光 (12001ux, 1秒間隔) あるいは音 (8, 12kHz, 95bB) の各刺激によって, SERでは強直性伸展の発作が9週齢で22%ないし44%および13週齢で75%ないし100%発症したが, その他のラット群には全く痙攣を認めなかった. 30mAの電気刺激によってKyo: Wistar系ラットおよびF344/N系ラットは各検査時期を通じ容易に強直―間代性痙攣を発症した。
しかし, 20mAの電気刺激ではKyo: Wistar系ラットとF344/N系ラットの発症頻度は5週齢の100%から13週齢の33%ないし71%に減少した。SERは10mAの電気刺激によって9と13週齢で強直性伸展を, 20および30mAの電気刺激によって各週齢では強直性痙攣, 間代性痙攣および激しい自発運動を伴うwild jumpingあるいはrunning episodeを発症した。tremorラットとzitterラットでは加齢に伴い30mAの電気刺激による発症頻度が減少した。SERでは外的誘発刺激は自然発症性に生じる強直性伸展の単なる引金であり, その閾値は加齢に伴い減少することから, 抗てんかん薬の薬効評価に, この動物が有益であると評価できる。