平成27年4月,「医療法」(昭和23年法律第205号)の一部改正(臨床研究中核病院関係)が施行され,臨床研究中核病院制度が開始した.
筆者の所属する国立がん研究センター中央病院(以下,中央病院)は,平成27年8月7日付で,厚生労働大臣により医療法に基づく臨床研究中核病院に承認された.この承認については,医療法に示された要件を満たしているというだけではなく,これまでのがん専門の研究・早期探索・診療を行う国立研究開発法人としての取り組み,体制整備の結果が評価されたものと考えている.
本稿では,医療法に基づく臨床研究中核病院に期待されている役割を解説するとともに,中央病院における臨床研究支援基盤整備のこれまでの取り組みを紹介する.