ファルマシア
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セミナー
C型肝疾患の亜鉛補充療法
森山 光彦
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2018 年 54 巻 7 号 p. 693-697

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抄録
亜鉛は,生体内組織において金属酵素や金属要求酵素などの活性発現に作用しており,生体機能維持に重要な役割を果たしている.したがって,亜鉛欠乏状態は様々な病態を引き起こす.肝疾患患者では,肝病態の進展とともに血中亜鉛濃度は低値を呈し,特に非代償性肝硬変では著しい低値となり,様々な合併症の難治の原因となるために,亜鉛の補充は重要である.本稿ではこのような病態の解説と,実際に当科で施行した亜鉛補充療法について説明し,亜鉛補充の重要性を紹介する.
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© 2018 The Pharmaceutical Society of Japan
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