中学校卒業間近の社会の授業で、先生はクラス全員に小さな紙を配り、無記名で自分の欲しいものを書いて提出するよう言った。私は「ある程度のお金」と書いて提出した。先生はみんなの前で私が書いたものを紹介した。「ある程度」というところが良い!と。私にとっては、家や車があって、食費や学費に困らない生活ができるお金が必要だった・・・。
現在私は病院薬剤師、学校薬剤師として働いている。ある程度の生活を求めて仕事と向き合い、女性という立場だからこそ苦悶した日々、薬学に興味を持ったきっかけ、薬剤師になったことで出会えた興味、やりたいことをただ後悔しないように歩んできた経緯を振り返る。