ファルマシア
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最前線
セアカゴケグモ咬症の診断と対応
夏秋 優
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2021 年 57 巻 5 号 p. 382-386

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抄録
セアカゴケグモは神経毒(α‐ラトロトキシン)を有するオーストラリア原産の毒グモである。我が国では1995年に大阪府で発見されたが、現在は国内に広く定着している。咬まれると激しい疼痛、発汗、嘔吐、頭痛、腹痛、不安、高血圧などの症状が現れる。セアカゴケグモ咬症の診断には虫体の確認が必要である。治療は疼痛に対する鎮痛や鎮静などの対症療法であり、重症例では抗毒素血清が用いられるが、国内での入手は困難である。
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© 2021 The Pharmaceutical Society of Japan
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