抄録
クロバネキノコバエ類によるブナシメジ子実体の被害を報告する。長野県の栽培施設で栽培に供したびん菌床に発生した子実体に幼虫が穿孔した。被害を受けた子実体から得た幼虫から成虫を羽化させ、これらをツクリタケクロバネキノコバエと同定した。同時に、国内各地の菌床シイタケ栽培施設から採集した本種を記録し、6県の12箇所を新たに産地として報告した。国内農産物の主要害虫であるチバクロバネキノコバエと本種の形態学的区別点を記載した。世界各国で検討された本種の防除方法を概観し、物理的防除および耕種的防除と併用して、天敵製剤を用いた防除方法の可能性を検討した。