抄録
目的:都市在住成人の運動機能を評価し,サプリメントの摂取状況を知る目的で,都心住民の身体機能を測定するとともに,アンケート調査を実施した.
対象および方法:当病院周辺の住民を対象に,アンケート調査と身体機能測定(握力,10 m歩行時間,30秒椅子立ち上がりテスト(30-s chair-stand test : CS-30),片脚立位・Timed up & go test(TUG)),ロコモ度テスト(立ち上がりテスト,2ステップテスト およびロコモ25) を行った.
結果:参加者は53人(男性10人,女性43人,平均年齢は76.1歳)であった.そのうち66.7%は何らかの整形外科的疾患に罹患していた.サプリメントは58.5%の参加者が摂取しており,ビタミン類,カルシウムが多かった.軟骨に関するサプリメントの摂取者は,コンドロイチン5人,コラーゲン4人,ヒアルロン酸3人,グルコサミンは3人であった.
身体機能測定の結果,平均値は,握力(男)31.6 Kg,同(女) 19.3 Kg,10 m歩行 5.9秒,CS-30 17.1回,片脚立位46.1秒,TUG 7.0秒であった.
ロコモ度の判定では83%が移動機能低下状態(ロコモあり)であることが判明した.
サプリメント摂取の有無は,各種身体機能測定値には影響を及ぼさなかったが,サプリメント摂取者はロコモに該当する人数が有意に少なく,ロコモに該当しない参加者は,全員サプリメントを摂取していた.
結論:本研究で,都心在住住民の身体機能測定を行った.サプリメント摂取者でロコモが少ないことは新たな知見である.