抄録
我が国の建設産業事情は現在バブル経済下において過去にない最も苦難の度合いの高い産業化しており今後の展望も建設ストック時代という成熟産業の域に入り、中長期予測においても新設工事市場への投資は縮小し、リニューアル市場へと転換せざるを得ないとして市場動向が示されてきている。これらの背景において、これまでの塗装工事は既に維持・補修・改修により構成されるリニューアル工事へとシフトされてきているが、その主流は経年により陳腐化した性能を竣工時点のレベルに回復させる補修工事であった。(社)日本塗装工業会では、これらのリニューアル工事は住宅を中心に中古住宅の流通問題も含め、新しい展開が求められ、既存建築物の機能・性能を竣工当時より高め、新規機能を付加させる改修工事分野へと進出すべく、塗装技能・技術を活用した新分野を創設し、単に補修工事のみのリニューアル工事より脱皮する事が急務となり、塗装技能の「塗る」「貼る」「詰める」の基本操作により施工可能な新分野として湿式外断熱工法の開発へと進出した経緯を報告する。