省エネルギーや環境問題あるいは健康配慮などの時代的要求により外断熱工法がRC造の改修工事を中心に普及しつつあり、ALC帳壁にも外断熱工法の採用要望が年々高まってきている。外断熱工法には、乾式工法と湿式工法とがあり、低コストな湿式工法が注目され始めているが、ALC帳壁に湿式工法を採用した場合、ALCの耐震性(変形追従性)を損なわないように注意する必要がある。そこで、ALC帳壁に直接断熱材を貼り付けることを前提に、現在タイル張り工法に広く用いられている乾式スウェイ工法を用いた湿式外断熱工法の仕様について、変形性能の確認を行った。その結果、ALC帳壁の挙動を阻害することなく、取付構法として適していることが分かった。