抄録
薄塗りモルタルで補修された下地タイル張りを行い、サーマルムーブメントを再現した熱冷繰り返し(ランプ照射)養生を行い、ひずみ追従性試験を実施した。その結果、現場調合モルタルでタイル張りした場合、ひずみ追従性に影響を及ぼす要因は,タイル>ランプ照射≒目荒らし>薄塗りの順となり、薄塗りモルタルの影響は、相対的に小さかった。一方、弾性接着剤でタイル張りした場合、目荒らしと薄塗りモルタルは、ひずみ追従性には殆ど影響しなかった。弾性接着剤でタイル張りした場合、ひずみ追従性試験ではタイル張りの中央部まで破壊に至らず、現場調合モルタルと比較して、ひずみ追従性に優れている。