抄録
熱線反射ガラスの表面皮膜を屋外側に使用して、施工後20年を経過した建築物において表面皮膜に外観上ピンホールと判断される劣化現象が見出された。それらの部分に対して、EPMA分析、SEM-EDX分析及びESCA分析を適用して、皮膜の主成分であるTiO2の存在有無や他の成分の存在状態を確認して、皮膜の損傷状態を推定した。分析結果から現象は2つに層別され、皮膜の微細な損傷とSiO2などの付着であることが判明した。これらの結果から、熱線反射ガラス表面に施されたTiO2皮膜は、維持管理上で物理的な損傷を与えなければ、建築外装としての十分な耐久性を期待できることを報告する。