日本建築仕上学会 大会学術講演会研究発表論文集
2009年大会学術講演会研究発表論文集
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ウレタン塗膜防水の標準仕様に関する基礎的検討
その2 塗膜防水のふくれに関する実験的評価
*若林 秀幸近藤 照夫齊藤 隆鈴木 博小倉 哲義中居 隆宏
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 021

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抄録
ウレタン塗膜防水を施工する場合は、一般的に下地となるコンクリートに含まれる水分を十分に乾燥させてから、防水材料を塗付することとされている。しかし、防水材料が塗付されて硬化した後に、ふくれや剥離のような不具合が散見される。ふくれは施工直後に発生する場合が多く、ふくれを生じた下地コンクリートとウレタン塗膜防水との界面には、湿気や水分の存在が観察される場合が散見される。前報(その1)では、下地となるコンクリートの乾燥過程における重量変化に着目して、十分に吸水させたコンクリート試験体の重量を継続的に測定し、乾燥によると推定される重量減少は、長期間にわたって継続することを把握した。しかし、コンクリートの品質や耐久性を考慮すると、乾燥させることは必ずしも適切ではないと判断される。本報は、最初に防水施工の直後から塗膜が日射を受けることを想定して、ふくれを容易に発生させる実験方法を検討する。次に、この実験方法を用いて、プライマーの種類を変えてふくれ発生程度の違いを確認する。さらに、発生したふくれ内部に含まれるガスを分析した結果に基づき、ふくれのメカニズムを検討したので報告する。
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© 2009 日本建築仕上学会
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