抄録
建物の長寿命化に伴う外壁接合部の水密信頼性を高める方策として、2次シールに最も耐久性に優れるシリコーン系を用いて水密性,気密性を確保し、1次シールにポリイソブチレン系,変成シリコーン系を用いて、撥水汚染を防止した美装性を得る複合目地が考えられる。本研究では、温度ムーブメント,風圧などによる変形で、シーリング材相互の変形が干渉することによる複合目地の耐疲労性を検討した。検討の結果、疲労性は、全体の目地深さと1次シールに対するシリコーン系の挙動の干渉の影響を受け、疲労性が最良となる形状範囲があることを示した。また、疲労性を、複合目地全体の目地深さと目地幅,1次シールおよびの2次シールの目地深さを用いて表示した。