抄録
ネットワーク上の映像コンテンツアーカイブサーバに蓄積されている情報を, いかに効率よく利用者端末へ伝送し, 再生できるかが現状の課題であり, 盛んに検討されている. 一方, 我々はメディア統合およびマルチメディアサービスの統合化を目指した構造化データとして, マルチメディアスケーラビリティパッケージを提案し, MSPデータを用いた通信システムについて検討してきた. MSPデータは, コンテンツを操作する情報とヘッダ情報から成り, 自動的なコンテンツの動作記述が可能なことにある. 本稿では、特に解像度方向に対して映像品質選択利用する際の、情報変換方式に着目する. 品質毎にスケーラブルコンテンツからなる映像情報を利用者側へ配送し, 利用者側でコンテンツ利用時に情報更新再生する、負荷分散型の情報利用方法を提案した. 映像コンテンツサーバから映像コンテンツを利用者がネットワークを介して利用する際に, 新たな情報変換処理方式を利用することで, 配送情報量を抑制する映像コンテンツ管理方式を提案した. その映像情報変換処理手順について述べ, その有効性について利用面及び処理時間から考察し, 有効性を示した.