抄録
大型水族館において、経年劣化や魚類の接触などによって水槽シール部の切断、はく離、変形等あるいはFRP防水の破損による漏水が問題となっている。大型化した水槽では、排水し生物を移設することができないことも多く、水中でそのまま補修できる材料が必要である。従来のエポキシ系水中パテでは、既設シールの動きなどに追従できず、早期に剥がれてしまう等の問題があった。本研究では、上記用途に対する主に1成分形変成シリコーン系シーリング材での適応性について、実験室での接着性・硬化性試験に加えて、実水槽での作業性評価ならびに定量試験化について検討を行ったので、その結果について報告する。