抄録
グローバルな観点から、地球環境の保全や人間の健康安全が重視されており、鉛・クロムフリーに対する要求が高まっている。鋼製建具については、クロム酸塩化成皮膜処理を施した溶融亜鉛めっき鋼板に対して、JIS K 5629 鉛酸カルシウムさび止めペイントを塗装する仕様が一般化している。一般的なクロムフリー系化成皮膜処理は、クロム酸塩化成皮膜処理と比べて、素地鋼板に対する防食性が劣るとされている。したがって、本報では防食性に優れるクロムフリー系化成皮膜処理と、その処理表面に適する鉛を含まないさび止めペイントを検討している。さらに、上塗りペイントを含めた塗装仕様の検討も実施している。