戸建て住宅に使用されている窯業系サイディングボードの塗り替えは、これまでは1色の塗りつぶしで行われていた。多色で意匠性に富んだ窯業系サイディングボードが発売されてから約15~20年経過した現在、元の模様、意匠性、質感を生かした塗り替えの要望が増えているのが現状である。特に劣化によりツヤ引けした塗膜を塗り替え塗装によりリニューアルする目的で行なわれ、窯業系サイディングボードの模様を生かし、且つ、ツヤを良くすることの出来るクリヤー塗料を使用した工法での塗り替えが増加している。この研究では、ここ数年で数社の塗料製造所から販売されている「高意匠建材(窯業系サイディング)改修用クリヤー塗料」についてその性能評価を行ったので報告する。