抄録
超高層建物は、1980年代から建設されはじめ、現在、1,200棟あまりのストックがあり、大規模修繕工事が複数回行われたものもある。超高層建物の外壁では、劣化環境、劣化現象、劣化の進行速度など不明な点が多い。本報告は、約20年経過した超高層集合住宅5棟の各部材に発生している劣化現象別の数量を集計し、建物立地環境、方位、高さ方向の影響を分析した。大規模修繕工事を行う際、建物外壁全面を劣化現象別に調査した。その結果、東日本大震災により、建物に生じている劣化・損傷の発生程度が著しく異なっていることが分かった。また、劣化現象を中心に分析したが、明確な劣化現象を見出すことができなかった。劣化状況を把握していくには、超高層特有の高さ方向の気象環境、あるいは劣化環境を整理する必要がある。