日本理科教育学会研究紀要
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多岐探究学習による理科指導法の研究(その3) ―中学校「生物界における分解者」―
入江 隆明渡辺 守広柳原 欣弥
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1979 年 19 巻 2 号 p. 23-28

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抄録

生徒の興味・関心に応じて多岐に分かれて探究する多岐探究学習は,身の回りのものを科学的に探究しつづけるような能カ・態度を育成するのにきわめて効果的である。この学習は次の3段階から成りたっている。1. 問題(課題)を発見する活動 2. 多岐に分かれた学習活動 3. 生徒の発表を取り入れたまとめの活動 中学校理科第2分野「生物界における分解者」の学習においては,土中に多くの生物が存在し,これらが分解者としてはたらいていることを観察や実験を通して探究的に学習させることが大切である。本研究においては,「生物界における分解者」の多岐探究学習の指導計画をたて,授業を行なって検討し,次の結果を得た。1) 生徒に自分自身で問題を見つけさせることができ,さらにそれに興味・関心を持って意欲的に探究を持続させることができた。2) 生徒に,土の中の分解者のはたらきを理解させることができた。

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© 1979 一般社団法人日本理科教育学会
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