主催: 阿萬 裕久, 天㟢 聡介
会議名: 第32回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2025)
開催地: 愛媛県松山市
開催日: 2025/11/06 - 2025/11/08
p. 93-98
ソフトウェア開発における技術的負債は,将来的な保守性や生産性に影響を及ぼす重要な課題であり,その認識と対処方法についての議論はオンラインプラットフォーム上でも活発に行われてきた.従来,Stack Overflow は技術的な課題解決の場として広く利用されてきたが,近年では GitHub Discussions のような新たなコミュニケーションプラットフォームが登場している.本研究では,技術的負債に関する開発者の議論の場がどのように変化しているのかを明らかにするため,Stack Overflow および GitHub Discussions における投稿数と投稿内容の変化について初期的な調査を行った.投稿数の推移を分析した結果,Stack Overflow では減少傾向にある一方で,GitHub Discussions では増加傾向が見られた.また,TF-IDF によるキーワード分析により,Stack Overflow ではツールや実装に関する話題が,GitHub Discussions では開発プロセスやリリース管理などマネジメント的な話題が中心であることが明らかとなった.本研究は,技術的負債に関する知識共有の場がツール・実装志向からプロジェクト運営志向へと変容しつつある可能性を示唆している.