日本薬理学雑誌
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創薬シリーズ(5)トランスレーショナルリサーチ(6)
薬剤によるQT間隔延長の非臨床予測と臨床評価
山本 恵司
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2010 年 136 巻 3 号 p. 160-163

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抄録
近年,医薬品による副作用として,QT/QTc間隔延長に伴う心室性不整脈誘発作用が注目されている.QT間隔は非臨床および臨床のいずれにおいても心電図検査で比較的容易に計測可能である.医薬品の研究開発では,まず非臨床においてIKr(カリウム電流)阻害作用をin vitroで検討し,次いでin vivoで動物のQT間隔延長作用を評価することが求められている.さらにその後,臨床においてThorough QT/QTc試験で,厳密にヒトのQT間隔に対する作用の有無が確認される.効率的な研究開発のためには,非臨床および臨床のいずれにおいてもQT延長作用の濃度反応性を解析し,並行して行われる有効性に関する臨床試験成績と併せてリスクベネフィットを評価し,被験薬の開発計画を早期に策定することが重要である.
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© 2010 公益社団法人 日本薬理学会
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