日本薬理学雑誌
Online ISSN : 1347-8397
Print ISSN : 0015-5691
ISSN-L : 0015-5691
糖尿病・代謝性疾患の新規治療薬創製を目指した研究戦略
『創薬に向けた新たなNASH 動物モデルの開発』 肝代謝疾患である非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の創薬アプローチ
須藤 正幸松本 雅彦
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 144 巻 2 号 p. 69-74

詳細
抄録
肝疾患の原因として肝炎ウイルス,アルコール,自己免疫,原発性胆汁性肝硬変やその他の代謝異常などがあげられる.最近,生活習慣に由来する非アルコール性の肝疾患(NAFLD/NASH)の増加が注目されている.本邦においては,生活習慣の欧米化に伴い,脂肪肝が成人男性の3 割ともいわれ,内臓脂肪型肥満やメタボリックシンドロームの表現型としてNAFLD が増加している.NAFLD の中でも進行性線維化病態を示すNASH の頻度は1%と推定され,抜本的な治療薬のニーズが議論されている.そこで,我々はこのような疾患に対する創薬アプローチとして,ヒト疾患を反映した動物モデルを作製することを試みた.既存の動物モデルを改良する方法で創薬に適した新しい動物モデルを構築した.
著者関連情報
© 2014 公益社団法人 日本薬理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top