日本薬理学雑誌
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特集 新たな血管作動性物質と受容体に着目した血管研究の新展開
オメンチンの心血管病における役割
柴田 玲大内 乗有室原 豊明
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キーワード: オメンチン, 心血管病
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2016 年 147 巻 3 号 p. 139-142

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抄録
肥満症を中心とした代謝異常,心血管病の病態には,種々のアディポカインの産生異常が関わっている.近年,アディポネクチンなど生活習慣病や心血管病に保護的作用を有している可能性が高いと思われるアディポカインが見出されている.オメンチンもその一つである.肥満症や冠動脈疾患においてオメンチンの血中濃度は低値を示す.オメンチンは,血管において血管新生促進作用やリモデリング抑制作用を有し,心臓においては心筋梗塞縮小効果や心臓リモデリング予防効果を発揮する.今後,オメンチンのさらなる機能解析や発現作用調節機構の解明が,心血管病の病態解明への新たなアプローチにつながると考えられる.オメンチンは心血管病への診断に有用であるだけでなく,今後,治療への応用にも期待される.
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© 2016 公益社団法人 日本薬理学会
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