日本薬理学雑誌
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特集:肺疾患研究の最前線:COVID-19,肺高血圧症,分子病態
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療
矢寺 和博
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2022 年 157 巻 4 号 p. 214-220

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抄録

コロナウイルスは一本鎖RNAウイルスの一種で,外側にエンベロープと呼ばれる脂質二重層があり,電子顕微鏡では冠・光冠(コロナ,corona)のように見え,名前の由来となっている.自己再生することはできず,angiotensin converting enzyme 2(ACE2)受容体を介してヒトの細胞に付着して侵入し,細胞内で増殖する.一般的な風邪を引き起こす4種類のヒトコロナウイルス(human coronavirus:HCoV)に加えて,severe acute respiratory syndrome(SARS),middle east respiratory syndrome(MERS)などをきたすいくつかのコロナウイルス性疾患が従来より知られている.「新型コロナウイルス」はSARS coronavirus-2(SARS-CoV-2)と名付けられ,SARS-CoV-2によって引き起こされる新しいコロナウイルス感染症は「2019年に発見されたコロナウイルス疾患」の略でCOVID-19と名付けられた.SARS-CoV-2感染は症状発現前に広がり,予防としてマスク着用や社会的または身体的距離などの予防措置が重要とされる.COVID-19の治療は,呼吸管理,中和抗体薬(ソトロビマブ,カシリビマブ/イムデビマブ),抗ウイルス薬(レムデシベル,モヌルピラビル,ニルマトレルビル/リトナビル),コルチコステロイド(デキサメタゾン,プレドニゾロンなど),免疫調整薬(バリシチニブ,トシリズマブ),抗凝固薬(ヘパリンなど),抗菌薬を適宜組み合わせて行い,併存疾患の治療も並行して行う.

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