日本薬理学雑誌
Online ISSN : 1347-8397
Print ISSN : 0015-5691
ISSN-L : 0015-5691
実習技術
共起ネットワーク解析による2大学合同オンライン薬‍理‍学‍ロールプレイの学習効果の検討
東 洋一郎劉 爽清水 孝洋東郷 未緒茂木 正樹柳田 俊彦齊藤 源顕
著者情報
ジャーナル 認証あり HTML

2026 年 161 巻 1 号 p. 38-44

詳細
抄録

薬理学ロールプレイは,学生が医療者役と患者・家族役に分かれ,症例に基づいて病気や薬物治療を説明し,相互のコミュニケーションを通じて能動的に学習する参加型演習である.従来は1大学内で対面形式により実施されてきたが,新型コロナウイルス感染症の拡大を契機にオンライン形式が導入され,さらに遠隔地間での相互学習を活かした2大学合同での実施も試みられている.本研究では,高知大学と愛媛大学において2020年度に各大学単独で実施したオンライン型ロールプレイと,2021年度に両大学合同で実施したオンライン型ロールプレイの学習効果を比較検討した.対象は高知大学医学科3年生および愛媛大学医学科2年生とし,全課題終了後に事後アンケートを実施した.5段階評価を集計するとともに,自由記述をテキストマイニングにより共起ネットワーク分析に供した.その結果,2大学合同での実施は,1大学での実施と比べて多様な視点への気づきを促し,討論を通じて思考を深めることにつながった.これにより,患者理解や医師としてのモチベーションの向上,さらには学習姿勢の変化に寄与することが示された.以上より,オンライン型合同ロールプレイは,薬理学教育における学習効果を高める有効な教授法であることが示唆された.

著者関連情報
© © 2026 公益社団法人 日本薬理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top