主催: Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
共催: International Fuzzy Systems Association, IEEE Computational Intelligence Society Japan Chapter
本論文では、高木・菅野ファジィむだ時間システムに対する安定性を議論し、安定性のための新たなむだ時間依存の十分条件を導く。これまでに、むだ時間に依存しない安定条件とむだ時間に依存した条件が与えられている。しかし、これらの条件は保守性が高く、限られたシステムのみの安定性を与えるだけである。そこで、新たなリアプノフ関数を導入し、さらにライプニッツ・ニュートンの公式を用いることで、保守性の軽減した安定条件を導く。数値例を用い、他で得られた安定条件と本論文で得られた安定条件の比較を行い、本論文の安定条件がより広い安定領域を与えることを示す。さらに、同様の手法を取ることで、不確かさを持つファジィむだ時間システムのロバスト安定性も議論し、ロバスト安定条件を求める。