抄録
多数の高圧設備を備える石油精製プラントにおける高圧ガスの流出事故は,2次災害の危険を招く恐れがある.早期にガス漏洩を検知する手段として,マイクロフォンで測定した音響信号を解析することで安価に漏洩を検知する研究が進められている.筆者らは,音響データの規則性をカオス理論に基づいた評価指標から数値化し,決定論的性質の差異から漏洩を検知する手法を提案した.本論文では,漏洩検知の精度向上を目的として,測定した音響データから暗騒音に含まれる線形結合の成分を排除した時系列データにカオス解析を行い,有用性を検討する.音響データは,出光興産千葉製油所の改質ガソリン蒸留装置にて測定したサンプルを使用する.