抄録
倒立振子は簡単な構造をしているが,非線形を有する代表的なSIMO(Signle-Input Multiple-Output)システムである.SIMOシステムに対する制御系の構築は同時に複数の状態を制御すると共に,状況によって異なる特性に対応する必要があるため困難である.
一方で,人間はこのようなシステムに対しても上手い操作が可能である.
人間は状態が多い場合は一度にすべての状態を制御するのではなく,状況に応じていくつかの状態を選択し,これらの状態に対する目標を設定し操作を行っている.
そこで本研究ではSIMOシステムに対して,人間の制御戦略に基づいた目標を設定する上位層と設定した目標に対する追従制御を行う下位層から成る知的階層制御系の構築方法を提案する.提案する制御系の構築方法を倒立振子に対して適用し,実験によって有効性を検証する.