日本顎関節学会雑誌
Online ISSN : 1884-4308
Print ISSN : 0915-3004
ISSN-L : 0915-3004
顎関節上関節腔洗浄マニピュレーション療法の治療成績の検討
猪田 博文山本 学田中 章夫
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 14 巻 2 号 p. 233-236

詳細
抄録

顎関節内障のクローズドロックの症例に対して, 顎関節上関節腔洗浄マニピュレーション療法の有用性は広く認められている。この療法の臨床的効果は粘稠な滑液の排出, 微小な線維性癒着の剥離, 発痛関連物質の除去によってもたらされる。今回の調査ではクローズドロックに陥り, 開口障害と疼痛の訴えがあった17人の患者を対象として, 鎮静法下にて顎関節上関節腔洗浄マニピュレーション療法を実施して良好な改善効果を得た。また, 鎮静法の併用は処置操作の効率化, マニピュレーション時の患者の疼痛コントロールにおいて臨床的意義があると考えられた。

著者関連情報
© 一般社団法人日本顎関節学会
前の記事 次の記事
feedback
Top