日本消化器内視鏡学会雑誌
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原著
原因不明の消化管出血例におけるカプセル内視鏡の診断的意義
中村 正直大宮 直木宮原 良二安藤 貴文渡辺 修川嶋 啓揮伊藤 彰浩廣岡 芳樹丹羽 康正後藤 秀実
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2009 年 51 巻 11 号 p. 2866-2876

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抄録
【背景・目的】昨今小腸疾患の診断に有効性の高い検査法であるカプセル内視鏡(VCE)とダブルバルーン内視鏡(DBE)が臨床導入された.本研究の目的は原因不明の消化管出血(OGIB)におけるVCEの異常所見とその診断能を評価することである.【方法】VCE,DBEともに行った116例を検討した.遡及的にVCEの診断,所見をDBEを中心とした最終診断と比較し,最終診断が小腸外疾患であった症例を除いて,VCEの診断能を評価した.【結果】VCEの有所見率は73/116例(62.9%)であったがVCEの所見のみで消化管の出血源に関する最終診断が可能であったのは13例(11.2%)と低率であった.VCEの感度,特異度,陽性的中率,陰性的中率,正診率(%)は各々76.7,74.2,87.5,57.5,76.0であった.76% の患者で最終診断への有効な情報を得ることができた.【結論】VCEはOGIBにおいて最終診断を得ることは少ないが,最終診断への有効な情報源としての役割を果たすと考えられた.
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© 2009 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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