日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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ISSN-L : 0387-1207
症例
胃・十二指腸蜂窩織炎後に門脈ガス血症を生じた1例
安井 才知衣土田 研司川合 孝岡本 哲田幡 克也中舘 功
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2009 年 51 巻 2 号 p. 213-221

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抄録

73歳の男性.下腹部痛と下痢で入院加療中に血性の嘔吐あり.上部消化管内視鏡と腹部CT検査で胃・十二指腸蜂窩織炎と診断した.保存的療法で改善し経口摂取を開始したところ,腹痛,嘔吐が生じ,腹部CT検査で典型的な門脈ガス血症と診断した.るい痩(BMI13.0)による上腸間膜動脈症候群が背景に存在し,それが胃・十二指腸蜂窩織炎と門脈ガス血症発症に関与したと考えられた.長期臥床,低栄養の高齢者では上腸間膜動脈症候群を念頭におく必要がある.

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© 2009 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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