日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
ESDで切除しえた食道顆粒細胞腫の1例
岡本 豊佐々木 義雄八木橋 法登山居 聖典佐藤 和則千葉 裕樹珍田 大輔齋藤 正人鈴木 英章八森 久川部 汎康福田 眞作
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キーワード: 食道腫瘍, 顆粒細胞腫, ESD
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2010 年 52 巻 8 号 p. 1857-1865

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抄録

症例は59歳,男性.食道ポリープの精査のため近医から紹介となった.上部消化管内視鏡で胸部中部食道に直径12mm大の黄白色調の大臼歯様の粘膜下腫瘍を認めた.生検では顆粒細胞腫であり,超音波内視鏡では粘膜固有層を主座とするやや低エコーな腫瘍として描出され,最深部で粘膜下層浅層に及んでいた.内視鏡的粘膜下層剥離術を施行し,安全かつ垂直断端も陰性で完全切除できた.食道顆粒細胞腫に対し内視鏡的粘膜下層剥離術が有用であったのでここに報告する.

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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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