日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
膵頭体部に巨大腫瘤性病変を呈した膵形質細胞腫の1例
増田 充弘津村 英隆久津見 弘田中 敏雄塩見 英之奥野 達哉佐貫 毅吉田 優伊藤 智雄東 健
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2010 年 52 巻 8 号 p. 1895-1900

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抄録

症例は55歳男性,左上顎洞形質細胞腫治療後に腹痛と背部痛を主訴に施行された腹部CTにて膵頭体部に70mm大の腫瘤性病変を認めた.血清IgG高値及びERCPにて同部位に膵管狭細像を認めた.悪性リンパ腫,自己免疫性膵炎との鑑別が問題となり,開腹生検にて膵形質細胞腫の確定診断に至った.膵形質細胞腫は非常に稀な疾患であるが,膵に腫瘤性病変,IgG高値,膵管狭細像を認めた際には鑑別診断の一つとして念頭に置くべきであると考えられた.

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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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