日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
内視鏡像の経過を追えたcollagenous colitisの1例~本邦123例の報告を含めて~
中山 奈那永田 信二金子 真弓鴫田 賢次郎斧山 美恵子本田 洋士桑原 健一木村 茂辻 恵二大越 裕章日高 徹
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2010 年 52 巻 8 号 p. 1888-1894

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抄録

82歳,男性.ランソプラゾール(以下LAZ)の内服開始20日後から水様性下痢が出現した.当初は大腸内視鏡検査では異常を認めなかったが,1年後の大腸内視鏡検査では全大腸にわたって散在性にごく軽度の発赤,翌年は上行から横行結腸に血管透見性低下と浮腫状の顆粒状粘膜,その翌年は前年度の所見に加え盲腸の発赤も認めた.大腸粘膜の生検でcollagen bandを認めcollagenous colitisと診断した.LAZを中止後,症状,所見ともに改善を認めた.

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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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