日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
ステロイド治療前後で十二指腸主乳頭の変化を観察し得たIgG4関連疾患の1例
堂原 彰敏角田 圭雄原 祐稲田 裕吉田 直久酒井 恭子金政 和之今井 俊介
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2011 年 53 巻 6 号 p. 1617-1625

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抄録

症例は76歳,男性.黄疸が出現し当院紹介受診.肝胆道系酵素上昇,IgGおよびIgG4の著明な上昇と,各種画像診断にて膵頭部腫瘤,胆管狭窄を認めた.上部消化管内視鏡検査では十二指腸主乳頭の腫大を認め,同部位の生検組織でIgG4陽性形質細胞浸潤を認め,自己免疫性膵炎に合併したIgG4関連硬化性胆管炎と診断した.ステロイド投与により黄疸は改善し,膵頭部腫瘤の縮小,十二指腸主乳頭の腫大および組織所見の改善を確認した.

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© 2011 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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