抄録
46歳女性.胃体上部大弯後壁に径15mmの粘膜下腫瘍を指摘され,生検にて顆粒細胞腫と診断された.30カ月の経過中に緩徐な増大傾向を認めたに増大し,径20mm弱となった.超音波内視鏡では病変は第2・3層の境界に中間エコーの腫瘤として描出された.病変深層に粘膜下層が保たれていたためESDにて一括切除した.切除標本の病理ではα-SMA(-),KIT(-),CD34(-),S-100(+),PAS染色(+)で,MIB-1 index 5%程度で,胃の良性顆粒細胞腫と診断した.まれな胃の顆粒細胞腫の一例を経験した.内視鏡所見を経時的に追うことができた貴重な症例と考えられたので,文献的考察を含めて報告する.