日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
磁石圧迫吻合術が有効であった重症急性膵炎術後胆管閉塞の1例
矢根 圭山内 栄五郎真口 宏介高橋 邦幸潟沼 朗生小山内 学階子 俊平金子 真紀糸井 隆夫網塚 久人
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2013 年 55 巻 1 号 p. 35-41

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抄録
症例は61歳女性.重症急性膵炎に対する開腹手術の12カ月後に胆管閉塞を認めた.内視鏡的,経皮経肝的いずれのルートからも閉塞部の通過は困難であったため,磁石圧迫吻合術(山内法)を施行した.22日目にガイドワイヤの閉塞部の通過が可能となり,経皮経肝的ルートから磁石を回収した.6カ月間ドレナージチューブを留置した後に抜去し,20カ月後の現在まで再狭窄を認めず良好な経過を得ている.本法は外科的な胆道再建術に比べて低侵襲であり,術後胆管閉塞に対して考慮すべき治療法と考える.
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© 2013 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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