日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
Roux stasis syndromeの長期保存的加療に経胃瘻的空腸カテーテルを用いた1例
大岩 雅彦香川 俊輔重安 邦俊金谷 信彦宇野 太岸本 浩行西崎 正彦藤原 俊義
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キーワード: 胃癌, Roux stasis syndrome, PEG-J
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2013 年 55 巻 5 号 p. 1650-1654

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抄録

74歳男性.胃癌に対する幽門側胃切除,Roux-en-Y再建術後,胃空腸吻合部通過障害を生じた.再吻合を施行したが,通過障害は遷延し,Roux stasis syndrome(RSS)と診断した.
胃減圧と長期栄養管理のため,経皮内視鏡的胃瘻造設術,percutaneous endoscopic gastrostomy(PEG)を施行し,経胃瘻的に空腸カテーテル(PEG-J)を留置した.134日後に食事摂取可能になりカテーテルを抜去した.
PEG-Jにより中心静脈カテーテルや経鼻胃管の長期留置を回避できることからRSSに対する長期保存治療の1選択肢になりうると考えられた.

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© 2013 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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