抄録
慢性下痢患者への大腸内視鏡検査所見が非特異的で正常に近い場合,内視鏡所見のみでは原因疾患の診断が困難な場合がありうる.われわれは2007年11月から2012年2月までの期間,非血性慢性下痢患者の原因検索目的で大腸内視鏡検査を施行し,内視鏡所見が非特異的な95症例を対象に,上行結腸,横行結腸,直腸の3カ所からランダムに生検を行った.その結果器質的疾患としてcollagenous colitisが6例(6.3%),腸管スピロヘータが2例(2.1%)診断された.その病理学的特徴からも,慢性下痢の診断のためには内視鏡施行時に生検を行うことが重要であると考えた.