日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
EUSランデブー法により治療したBillroth-II法再建術後閉塞性黄疸の1例
三長 孝輔籔内 洋平岩上 裕吉幡丸 景一中谷 泰樹赤松 拓司瀬田 剛史浦井 俊二上野山 義人山下 幸孝
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2015 年 57 巻 1 号 p. 21-29

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抄録

症例は86歳,男性.2カ月前に十二指腸癌からの腫瘍出血に対し,姑息的胃空腸バイパス術(Billroth-II法再建)が施行された.皮膚黄染,心窩部痛にて当科を受診し,画像検査から十二指腸癌浸潤による胆管閉塞が疑われた.細径大腸内視鏡を用いてERCPを試みたが胆管挿管できず,内視鏡の乳頭到達は比較的容易であったことよりEUSランデブー法による胆道ドレナージを行った.EUSガイド下に拡張した肝内胆管を経胃的に穿刺し,狭窄部を超えてガイドワイヤーを十二指腸内に留置し,細径大腸内視鏡を挿入し経乳頭的にプラスチックステントを留置し減黄し得た.本法は術後再建腸管における胆管挿管困難例で乳頭到達可能な場合の閉塞性黄疸の治療選択肢として有用と思われた.

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© 2015 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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