日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
門脈ガス血症を契機に診断した高齢発症Crohn病の1例
定免 渉黒田 裕行藤井 重之前田 征洋佐藤 昌則加藤 淳二藤田 美悧
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2015 年 57 巻 11 号 p. 2524-2530

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抄録
症例は72歳男性.腹痛を主訴に受診し,CTで回盲部の炎症と門脈内ガス像を認めたが,腸管壊死や穿孔を示唆する所見はなかった.このため保存的に加療を行い退院したが,その1週間後に腹痛を主訴に再受診した.CTで小腸イレウスを認め,減圧後の大腸内視鏡検査では回腸に縦走潰瘍と狭窄があり,生検でCrohn病と診断した.高齢発症のCrohn病は頻度が低く,門脈ガス血症を伴うことはまれであるため報告する.
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© 2015 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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