抄録
通常の白色光観察では腫瘍性病変の拾い上げに限界がみられるが,自家蛍光内視鏡観察(AFI)を用いることにより病変の検出率の向上が期待される.しかし,早期胃癌では炎症性変化や再生性変化にも反応するため,false positiveが多くspecificityが低いという欠点がある.NBI併用拡大観察を合わせて行うtrimodal imagingによりfalse positiveが減少し,specificityの改善が期待される.大腸腫瘍性病変ではAFIによる病変の検出は有用であるが,過形成性ポリープとの鑑別に有用性は定まっていない.また,潰瘍性大腸炎のサーベイランスにAFIは有用であるが,炎症が目立つ場合には胃と同様に鑑別が困難となる.バレット食道での腫瘍性病変にAFIは有用であるが,ランダム生検の成績をしのぐには至っていない.今後,スコープの細径化や画像解析の進歩によりfalse positiveの低下による正診率の向上が待たれる.