背景・目的:H. pylori慢性胃炎では胃粘膜内にリンパ濾胞が存在し,内視鏡では小円形黄白色斑として観察されている.この小円形黄白色斑の除菌後の経時的変化について後方視的に検討した.
対象・方法:除菌前に小円形黄白色斑が観察された慢性胃炎35例を対象に除菌成功後定期的に内視鏡検査を行い,内視鏡像の変化を検討した(平均観察期間:58±31カ月).
結果:1)小円形黄白色斑は除菌後に徐々に縮小し,一部では辺縁部ないし内部に白色調の増強した構造体を認め,その後白色調の強い小白斑を経て不明瞭化した.2)観察期間内に小円形黄白色斑の不明瞭化を74%,縮小を23%,不変を3%に認め,小円形黄白色斑の累積不明瞭化率は2年46%,4年67%,6年88%であった.
結論:H. pylori慢性胃炎胃粘膜に観察される小円形黄白色斑は除菌後時間の経過とともに縮小・不明瞭化した.